ヒアルロン酸の注射
ヒアルロン酸の注射
ヒアルロン酸の注射は、関節症の治療で利用されます。
関節の痛みに対する治療には、
基本的には、痛み止めのお薬やシップなどの貼り薬があります。
このほかによく行われている関節症治療として、
病院において関節にヒアルロン酸の注射を行う方法があります。
このヒアルロン酸は、関節の内部にある関節液の主成分です。
関節症になると、炎症により関節液量が増え
関節液のヒアルロン酸が分解されることにより、
ヒアルロン酸の濃度が低下し、関節液の粘り気や弾力性が低下します。
関節液には、潤滑油の働きと、衝撃の吸収材としての働きがあります。
関節液が減ったり、粘土低下が起こると、直接的に軟骨に刺激が加わり、
軟骨の摩耗や半月板の損傷の原因になってしまいます。
そこで、関節に直接ヒアルロン酸を注射して補うのです。
ヒアルロン酸注射をすることによって、
関節液の濃度や粘度が増し、関節液が正常化することで
関節の痛みや炎症が改善するのです。
ヒアルロン酸の関節への注射は、
一時的ではありますが、関節痛の緩和になります。
そのうえ、ヒアルロン酸の注射は副作用は殆どないといわれています。
このヒアルロン酸の注射は、変形性膝関節症の症状の緩和に効果的で、
一度の注射でも、軟骨に薄い皮膜を貼ることができます。
ただし、デメリットもあります。
膝へのヒアルロン酸の注射は、膝への負担が大きく、痛みが伴います。
その負担がある為、注射するのは5回が限度と言われています。
また、5回以上の関節への注射は、
何か異常が起きても、ヒアルロン酸注射の製造会社は保証しません。
しかし病院では、5回以上注射する場合は、
2週間〜1ヶ月位まで期間を空けて注射を続けている状況です。
なぜなら、それ以外の治療方法が、病院ではできないからです。
また、関節へのヒアルロン酸の注射は、
1日経つと半分以上が代謝されて、注射した部分から無くなります。
つまり、効果の持続性がかなり低いのです。
そのため、ヒアルロン酸の注射だけでなく、
常にサプリメントでヒアルロン酸を摂取する必要があります。
そうすることで、常に関節部分がヒアルロン酸で満たされ、
関節の保護や改善に効果が期待できます。
また、ヒアルロン酸の注射はリュウマチなどの治療にも役立っています。
ただし、病院での治療は完治治療ではなく、
対処療法でしかないということに注意が必要です。
結局は、体を完治させるためには、
必要な栄養摂取と運動などの本人の努力が必要です。